恋人と高いところにのぼるのが好きだ。夜であればなお良い。地上の無数の光を眺めて、言葉にできないほど壮大で美しい光景を形作る人々を尊敬しつつ、いずれわたしたちもそちら側へ足を踏み入れるのだろうと、そしてこの世界も捨てたものではないと、恋人の…
玉ねぎを切りながら、昔のわたしが毛嫌いしていたバンドの曲を聴いていた。どの曲も似たり寄ったりで、等しく若者の汚さをなんとなく「いい感じ」に昇華している。性だとか愛だとか夢だとかについて語るような、がなるようなボーカル。はやるギターと、それ…
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