匿名

日記

秋と砂糖のこと

涼しい風の吹く夜に、家々の灯りを眺めながらお芋の餡のお団子を食べたい。すこし古臭くて懐かしい味はきっと虫の声によく合う。

 

どの家の灯りもそれぞれ物語を持ってて、わたしにとって会社員Aのおじさんからしたらわたしはきっと女子高生その1で、電車で隣の席に座った男子生徒はわたしのことをその他大勢としか思わなくて、社会を回すのはいつだってモブ。モブであることを恥ずかしいと思わない人間でいられますように。

 

もう少ししたらむき甘栗の季節になる。お月見のお供に作った簡単な白玉団子の微かな甘みはわたしを優しく包み込む。

空腹と寒さに負けて買い食いする中華まんは、どれにするかで迷うあの時間がいいよね。あつあつの肉汁が体を温める肉まん 甘さに癒されるあんまん 変わり種の黄色い皮が可愛いカレーまん 

 

寒い季節こそ食べ物が必要なのですよ。いっぱい食べる。