匿名

日記

怖い悲しいを混ぜた感じの

父が癌かもしれないらしい。

1週間ちょっと前にひどい腹痛を訴え、母の勧めで病院に行き、そのまま紹介状を書いてもらい、大きな病院に行ってMRIを撮ったらしい。

その結果によれば、膵臓と肝臓に影があって、こんど検査入院をするらしい。

 

コロナ禍で、死の気配が普段より身近にあるような気がしていたのに、いきなりそれよりもっとずっとぐっと身近に現実的な死が迫ってきて、自分が今まで病を軽視していたことを実感した。

 

怖い。でもそれを口にするのはもっと怖い。だからとりあえず文字にする。

父の方がもっと怖いと思う。悲しい。

 

元から新興宗教やなんかにハマりがちな母は、「糖は癌の栄養だからよくない」と言い出した。言い出すと思った。癌は細菌・ウイルスそのものなわけじゃないし。確かに細胞分裂には糖分使うんだろうけど、糖を摂らないと癌云々以前に死ぬ。

生物基礎の知識しかないけど、確かそうじゃなかったかな。私には医学的なことは何もわからないけど、糖を断つとか体をあっためるとかよもぎ茶を飲むとかにプラセボ以上の効果があるんだろうか。ソースが知りたい。母が狂ったらと思うと怖い。

母を支えたいのに怖いとしか思えない自分が悲しい。

 

むかし、過呼吸になった私を抱きしめてくれた父の、腕の力強さが忘れられなくて、父がいなくなるのかもしれないと思うと息ができなくなりそうになる。もう抱きしめてくれる人はいなくなるかもしれないのに。悲しい。

 

妹を心配させたくない。妹には女子高生の生活を楽しんでほしい。

私は冷静でいなきゃいけないと思う。

笑顔でいなきゃいけないと思う。

難しい。

父が癌かも、と聞いてから、毎日息が苦しい。

そんな弱音を吐いたって何にもならないことはわかってるけど。全てが難しい。

人間を辞めたくなることしかないけど、父のことを思うとそんなふうに考えるのすら最低な気がするし、逃げ道はないし、いきなり肌寒くなった深夜に煌々と光る蛍光灯の下で下着姿のままスマホをいじって気持ちを吐き出さないと本当に呼吸が止まってしまいそうになる、愚かすぎる自分を捨てたい気持ちは永遠に変わらない。

寝る。